九州にも寒波到来。



寒くてベッドから出れないような朝でしたが

今日は気合を入れて今冬2度目の「氷結」シリーズの

トレッキングをしたいと思います。


あまり早朝に家を出ると暗くて凍結路を見落としたら危ないので

5時に出発。



予定通り山間部に入る頃には明るくなってくれたけど

なるべく内陸部を避けて積雪が少なそうな大分県東部の宇佐市側から

R387で玖珠に入り四季彩ロードで長者原からやまなみハイウエイへ。



バイクだと5回くらいコケてたと思うくらいの

積雪箇所があったけどギリギリノーマルタイヤのまま登山口の

牧の戸峠まで来れました。

(チェーンは遂行しています)





平日で峠に至るまで積雪箇所もある中

予想外に駐車場はほぼ満車。





今日は久住連山の中にある御池がゴールで

特に山頂を目指すわけでもないけど積雪した登山道を歩くので

ゆっくりと確実に準備。





最初からチェーンアイゼンを装着して

8:30に登山開始だよ。





雪が無いときは歩きにくい斜めの階段がずっと続く序盤だけど

積雪してるので普通の坂って感じで普段より歩きやすい。





ギュッギュッと雪を踏みしめたときの音も気持ちいい。





積もる雪もちょっと上がるだけで

急に増えてきた。





積雪が無いときは観光客でも来れる東屋のところまで来ると

山を覆う樹氷が見れました。

(この日はアイゼンなど装備してないと来れません)





ここから先は積もった雪と言うより

氷の世界に入るって感じでワクワクしちゃう。




先に見えてる樹氷の境界線に一歩入ると・・・





ヒァーーー、

登らないと見れない白銀の世界。





更に登って沓掛山を通過。




まだこの辺は霧で覆われてて

積雪量も多いので真冬の風景。





進むと積雪量は減っていき

逆に樹氷の濃度がどんどん増していきます。





北側の斜面が一番樹氷になってるけど

陽が当たる場所の木々もこの時間だとしっかりと樹氷になっています。




珊瑚みたい。


そして珊瑚の森 ↓




これでも九州なのか?と

自分で出向いて来てて何を言ってるんだと不思議に思えるくらい

非日常的な風景が目の前にあるのよ。





あ~、もうたまらん。



立ち止まって眺めてはまた立ち止まるので

先に進まねーよ。




スキー場でも綺麗な樹氷は見てきたはずだけど

雪をかぶらず氷だけの樹氷って言うのはまた格別な美しだと思います。





九州でしかも標高もそれほど高くないのに

こんな風景が見れるって冬季を通して何日も無いと思うので

早起きして来て良かったー。





こんな美しい木々を見ながら

進むと左手方向に星生山が見えて来ます。




鼻血出そう。


ちなみに昨年の秋に登った時の写真 ↓




ほぼ同じ位置からだけど

こんなに雰囲気が変わるものなのね。



覆っていた朝霧も晴れて

太陽に向かって登っていると写真じゃ写らないけど

キラキラと舞うダイヤモンドダストも見れました。



ここからサングラスを出しますが

今日は間違いなく雪焼けしそうな気がする。

(冬なので日焼け止めとか持って来てないし)




登山道脇の樹氷も

離れてみる山の樹氷も楽しめる道がしばらく続く。





登山道としてはダラダラの地味に登る箇所だけど

風景が美しいので息はキレてるけどキツイって感覚をあまり感じない。





モコモコの衣のような樹氷を

手で触ると硬くて強く握るとパリって割れて剥がれるくらい

しっかりと凍っています。



すこし進んで扇ヶ鼻の分岐を過ぎると

山の斜面の間から雲海に浮かぶ阿蘇山が見えました。



薄いベールのような雲海だったけど

樹氷越しに見る雲海の阿蘇は美しい。





ここから西千里ヶ浜までは勾配も緩くなって

余裕が出てくるところ。





星生山の裾野の木々が白い花を咲かせる桜並木みたいでステキ。





もっと雪中行軍みたいになるかもと思ってたけど

すごく歩きやすくて肩透かしを食らった感じ。



でもこれも土の上でもそのまま歩ける

爪の短いチェーンアイゼンがピッタリと状況に合っていたからで

長い爪のアイゼンの人は途中で外したりとちょっと面倒そうでした。



西千里ヶ浜から少しだけ星生山登山口へ

反れるとわたしの好きな絶景ビューポイント。




湿原のような草原の窪地を見渡せる場所で

雄大な眺めなので是非寄り道して眺めて欲しいスポットです。



んじゃ、元の道へ



ねっ、標高上がったのに積雪ないでしょ?



湿った土はガチガチに凍ってて

本当に氷の世界みたいになってるの。




美しい星生山をバックに

わたしが勝手に呼んでいる天空の道(西千里ヶ浜)




ここだけ平坦な不思議な場所。

(帰りはこの凍った土が溶けてベチャベチャでした)





星生崎の岩場を抜けて

久住わかれから中岳方面へ。





この中岳と天狗ヶ城へ向かうところの樹氷が

青空が出てることもあって一番綺麗でした。




寒くてなかなかバイクに乗れない冬が

ちょっとだけ好きになりました。



そして天狗ヶ城と中岳の分岐からほどなく

本日の目的地の御池。





キャーーー!


予想通りに凍ってくれています。



雪が積もるとこの一面氷の風景がただの白い風景になっちゃうので

沓掛山のところまで積雪が多かったので心配でしたが

狙い通りの状況でございます。




しかも表面が凍ってるだけじゃなくて

全面を歩けるくらい完全凍結してくれてるのよ。



もちろん滑り止めなしじゃ危なくて歩けないけどな。




座って立つときに身体を支えるため手を突くと

手がツーって滑って立てない(笑)





ザッ、ザッとアイゼンの爪が刺さる感触を確かめながら

湖を一周してみました。





凍って体積が増して出来た氷の亀裂の模様も綺麗。





せっかくなので湖のど真ん中でジドリ。




楽しい。



天狗ヶ城を背景に見る御池 ↓




今日はどの山頂も目指さずにこの凍った御池を見ながらの

ランチが目的だけどどこにしよう?





湖のほとりでランチにする登山客もいたけど

わたしはちょっと高い場所を今日のランチ場所にしてみました。





全部が見えるいい場所でしょ?


ちなみにこの場所を秋に見るとこんな感じ ↓





どの季節も綺麗なお気に入りの場所で

いつものおにぎり。





うま~い。





おにぎりだけだと寒かったらいけないと思って買っておいた

ミニサイズのカップラーメンと食後の珈琲のための湯沸しも。





沸かしたお湯でゆっくりと珈琲をドリップしてる間に

いちごクリーム大福(ベリーソース入り)。




商品名関係なくこれは立派な雪見大福です。



口の周りに粉とクリームをつけながら

ゆっくりと過ごす御池が見える丘。



山頂じゃないので終始貸切なのもいい。


では至福の時間も過ごしたし

そろそろ下山しましょう。




どれか一個くらいピークに登ろうかとも迷ったけど

帰りの行程も長いしアイゼン着けたまま初めての本格的な登山なので

素直に戻るルートへ。




眼下に御池を見る道を戻ってると

来た時よりかなり登山客が増えてる。

(常連さんなのかスケート靴履いて滑ってる人もいたよ)



御池をみながら

樹氷の中を戻りますがこの斜面の木々は樹氷と言うより

霧氷のような形をしてる。



一方向だけエビの尻尾みたいに凍ってるし。


くじゅう分れまで戻って星生崎。




ベチョベチョになった西千里ヶ浜をなるべく凍ってる端を選んで

再び見えて来た星生山。




朝は樹氷で覆われて真っ白だった斜面も

もうこんなに溶けてるよ。



美しいときって本当に一瞬って思えるくらい

短いのね。




真冬の風景だった沓掛山も

岩がしっかり見えるようになっています。





気温もスノボで着てたウエアの下には速乾Tシャツ1枚でいいくらい

上がってきたので雪もどんどん溶けてるみたい。



沓掛山から下ってると

スタートした駐車場も見えてきた。





違う日の風景かと思っちゃうくらい

雪が減った登山道。





はい、お疲れ様でしたー。




ピークは登ってないけど

かなりロングコースなのでしっかりと疲れさせていただきました。



アイゼンも雪道用のゲイターも泥んこなので

明日はブーツも合わせて全部洗濯だな。



雪の状況がわかってる来た時と同じ道で帰りますが

すっかり雪も無くなってて安全に帰還。



わたしも九州に長く居ながらも初めて見る絶景につぐ絶景で

興奮の登山はおしまい。



では次の山で会いましょう。