今日は山じゃなくて島でトレッキング。



なにもトレッキングだからって

山じゃなきゃダメって事は無いんだから。




って事で早起きしてやってきた佐賀県の呼子。


通勤ラッシュの福岡を抜けるまで

しっかり渋滞にはまったけど車なので

あまり使う出番の無い自動追従機能で比較的楽に抜ける事が出来ました。

(バイクにも欲しい機能)



呼子朝市通り無料駐車場に車を停めて

船の出る桟橋まで歩きますが

そもそも呼子の街の中を歩くの初めてだよ。


名物のイカを食べる時もすこし離れたお店に行くし

昔、旅行で観光船のジーラに乗る時に

乗り場の前を歩いた程度だ。


なのでイカのイメージしかなかった呼子だけど

歩いてると元は捕鯨の街だったって事を知りました。


朝市がある通りからすこし離れたところには昔の銭湯かな?



ちょっとノスタルジックな建物も残っています。


呼子のマンホール ↓



やっぱりイカ。


さらに歩くと「三神社」



今日は登山の恰好してるので

この程度の階段はまったく問題な~い。



神社の一番上まで上がると呼子港が下に見えました。



たぶん船が停泊してる桟橋が乗り場だと思います。


まだ時間があるので隣にある

呼子天満宮にも寄って見よう。



普通の神社だけど

半月型の岩が組まれた石垣が面白い。



まだ桜の開花宣言が出た直後くらいなので

なにも咲いてないけど

咲いてると綺麗だったかも。



では桟橋へ



呼子港発11:00の加唐島行きの船に乗船。


そう、わたしが行く島は

呼子から船で20分の加唐島と言う離島でございます。



かかにゃんにも会えるかな?





前売りのチケットなど無く船に乗って定刻通りに港を出ると

ちょっと強面の船員さんが周って来るので

往復の980円で切符を購入。

(片道:520円)



お客は私を含めて4人程度だけど

風の当たるデッキで貸切で船からの景色を楽しみます。



どんな航路なのかな?と思ってると

加部島の沖を通過するルートらしい。

(地図を見ると呼子大橋の下をくぐっても同じくらいだから)




たまに水面から飛び出すトビウオを眺めてると

前方に島が見えて来ました。




加唐島(かからしま)です。



ポーーー(ド#)と汽笛をならして港に入ると

船が小さいのですぐに着岸。


はい!

加唐島初上陸。



かかにゃんも居たよ。



猫の島と呼ばれるだけあって

ちゃんと猫もいらっしゃいますニャ。



猫はまた後日に別レポで上げるとして

まずは島を歩くトレッキングの開始。



島の南側に船が着くため

北岸まで歩くのがわたしのトレッキングプランなんだけど

港の端っこにある八坂神社で安全祈願をしましょう。




参拝を終えたら島を縦断する道に出たいのだけど

島あるあるで道の大きさだけで判断して進むと人ん家なのよ。





集落の端っこの

切畑寺の羅漢様の横の斜面を登ってみます。





島らしい集落の風景だけど

だいぶん島民が減って2015年の時点で

105人らしいので空家も多そうだ。





しかし切畑寺の階段キツい。



登山じゃないけど

平地が無い島なのでもしかしたら

すべて歩き終えたら山よりキツイかもんしない(笑)





それでも早咲きの桜に元気をもらいながら

島の尾根の道のスタート地点まで登って来れました。





ここからはしばらく舗装路が続きます。




車は帰るまでに2台と郵便のバイクを見たくらい(笑)


畑とツバキの森の間の道を進んでると

やっと横の木々が切れて海が見えました。



ほら、港からスタートしたんだから

この高さの山に登ったと思えば

島トレッキングも登山同様に思えるでしょ?



視界が開けたところにはこんな看板 ↓



小さな島なので観光名所的な場所は少ない中で

見所としてピックアップされてる場所です。




たぶん岩が観音様のようにせり立ってると思うんだけど

あれかな?





絶壁に囲まれた

崖の上に1本の岩の柱が立ってる。




海の中の岩じゃなくて

指みたいに立ってる岩が観音様だと思うけど

どうだろう?


そう思ってみると指の爪みたいな場所が

観音様の顔に見えて来たよ。



拝んどこ。




さらに島の道を先へ。


畑が多いのでずっと明るい道が続きます。



道端にはタチツボスミレがいっぱい咲いてる。



かなり歩いたかな?って感じた頃に

灯台の案内が出ました。



カリオ灯台?

そんな名前の灯台だったっけ?と思ったけど

カリオと灯台の間にスペースがあるので

たぶん「カリオ岬」と「加唐島灯台」はこっちって書いてるのだと思います。





藪椿の森をしばらく歩くと視界がパっと明るくなって

灯台が見えました。





カリオ岬に建つ「加唐島灯台」





岬の草原の端っこで

四角い灯台がわたしが来るの待ってくれていました。





灯台の外壁は

この年代に多いタイル貼り。





便所タイルとも言う。


灯台からは東シナ海を航行する船が見えます。




航路になってる場所なので

この灯台の役目は重要です。





こうして離島の可愛い灯台を見たわけですが

地理的にはここは佐賀県の最北端になるらしい。





バイクじゃ来れないけど

端っこ好きならここは制しておかないとね。





今日は霞んで見えないけど

すっきりしてたら沖に壱岐が見えるのかな?





しかし公園風な岬だけど

端っこまで行くとけっこうな絶壁です。



しかも柵が風化して壊れとる。




強風で斜めに茂ってる

低木の枝の先からカメラだけのぞかせると・・・





数センチ先はもう地面はなくて

吸い込まれそうな断崖絶壁でした(笑)



だ~~~れも居ない

絶景独り占めの場所で今日のランチはココとするっ。




数メートル先は絶壁なのに

親切にちゃんとテーブルも椅子もあるのよ。





登山と同じ感覚で歩いてるので

いつもと同じおにぎり。



ちなみに自販機も売店も無いので

呼子港を出る前に買っておきましょう。





もちろん淹れたての珈琲も飲んじゃいますよ。





うま~~~い!



トンビが崖の上昇気流に乗って

目の前まで上がって来るのを眺めながら飲む珈琲は

なんと美味しいことでしょう。


ランチの後は他の人が残したゴミも拾って

岬を折り返します。




周回コースなどがあれば良いのだけど

基本来た道を戻るしか道が無いよ。



しかしこれだけ海に囲まれた島なのに

あまり展望が無いのはもったいないな~と思って

ちょっと道から反れて藪を分け入ってみました。





ストーーープ!


その草の下に地面ある?



無い(笑)




崖しかない島だ。





わたしの知らなかった九州がここにもありました。



島の尾根の道を戻ると

再び集落に戻って来ます。



わたしの経験上

この道は人ん家じゃなくて島道です。


こんな道を歩いてると猫になった気分になるので

大好き。


このまま猫の道を下ると集落の中心部へ行けるのだけど

オビヤ浦という海岸に出れる道があるので

そこへ向かうと黄色い崖の海岸に出ました。




この海岸の端っこには

百済の武寧王が誕生したと言う伝説があるようです。





倭国と交流のため百済の国王の弟を派遣した時に

側室がこの島で武寧王を産んだとされています。





この浸食で出来た洞窟が誕生の地らしいけど

こんなサバイバルな場所で産んだの?

(日本書記に残る時代だからね)




崖ばかりの島で

歩ける海岸はここくらいかもしれないけど

砂浜ではなくて丸い石の海岸で歩くとズルズル。



こんな地図みたいな模様の岩がゴロゴロしています。


それにこの黄色い崖。




崖の部分だけ切り取ると

すごい場所にいるような気分になれます。




すこし登ってみたけど

岩の表面が尖ってて痛いよ。


こけたら血まみれ保障します。



オビヤ浦から集落に戻りましょう。




坂だらけ。





坂と人ん家のトラップの迷路を抜けて

帰りの船の出航時間を待ちます。




小さな島なので

まだ大勢で観光に行ける状況じゃない中で

静かに歩かせてもらいました。



島の端から端まで

けっこうキツかったけど癒しの時間をありがとう。




やっぱり島でもわたしは九州Love




ほとんどシャッターの閉まった

呼子の朝市通りに戻って今日の島トレッキングはおしまい。



次回は加唐島で出会った猫です。